喘息薬が身長に及ぼす影響って?

喘息薬が身長に及ぼす影響って?

子供のころに喘息薬を飲んでいると、身長が伸びなくなる、という話を耳にすることがあります。もし本当なのであれば、特にもともと身長が低めなお子さんであれば喘息薬を使用するのを少しためらってしまいますが、実際はどうなんでしょうか?

 

ウィーンで開催されたヨーロッパ呼吸器系協会の会議では、次のような研究結果が発表されています。

 

まず、5歳から12歳までの、喘息治療を4年以上受けている945名の子供たちを3つのグループに分けました。1つ目のグループはコーチコステロイド薬ブデソナイドを1日2回使用、2つ目のグループはノンステロイドの吸引薬、ネドクロミルを使用、そして3つ目のグループは疑似薬を使用していました。そして激しい発作を抑える時には、全員が即効性のあるアルブテロールとコーチコステロイドを使用していました。

 

この研究では、子供たちが女性は18歳、男性は20歳以上になるまで追跡調査し、彼らの身長を測定しました。

 

研究当初、ブデソナイドを使用していた患者の身長は、ネドクロミルや疑似薬を使用していた患者と比べて平均で約1.27cm低いものでした。そして研究を開始してから2年間の間にグループ間の身長の差は少しずつ広がり、調査終盤にはブデソナイドを使用していたグループの平均身長はほかのグループに比べて約3.81cm低くなっていました。

 

ステロイドは確かに、繰り返し起こる喘息の発作を抑えるためにはとても有効な薬です。しかし、もしも子供の身長が思うように伸びていないのであれば、できる限り使用は控えた方がよさそうです。それほど発作がひどくないときにはネドクロミルや疑似薬を使用し、激しい発作が起こった時にはステロイドを使用するというように、発作の度合いに応じてステロイドを最小限の服用量にすることで、喘息薬の身長への影響を小さくすることができるでしょう。ただし、ステロイド薬使用による身長の差はわずかなものです。それは、ステロイドの治療の有効性に比べると小さな問題だということもできます。発作がひどいときには無理にステロイドの使用を控えることなく、治療を最優先にするようにしましょう。